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英語って、主語がなくてもいいんです!(10)

さて、「太陽は東から昇る」を英語にするとき、「事実や真理の現在形」を使えばよいのか「習性や性質のwill」を使えばよいのか、とっちなのでしょうかね。?
The sun rises in the east.(be)
The sun will rise in the east.(美女と野獣)
もう分かってると思うのですが、文法的に正しいのは「事実や真理の現在形」のrisesなのですが、それではラブ・ソングにはならないということです。事実や真理は教科書に載っているような表現なのですから、味も素っ気もないので白けてしまいます。『be』が載せている別の例を見てみましょう。
油は水に浮く。
Oil floats on water.
「太陽が東から昇る」も「油は水に浮く」も、人間の情念や欲望とは無関係の、無機質な事実ですよね。こんな調子でラブ・ソングを書いても面白くもなんともありません。やっぱり「僕は君のことを好きにならずにはいられない!太陽が必ず朝になれば昇ってくるようにね!」と「必然・不可避のwill」を使った方が心動かされるわけです。歌に出てくる英語は英文法のルールには従いません。倒置がそうだったように、ルールを破ることで自分の思いの強さ、感動の大きさ、情念の深さを表現するからです。
「先生!僕は洋楽が好きなのだけど、洋楽を聴いてると英語ができるようになりますか?」という質問を今までに幾度となく受けました。ま、英語の歌をたくさん覚えると、語彙力や表現力がつくことは間違いありません。でも、「美女と野獣」のようなことがあるので、文法の勉強にはなりません。
僕らが愛の物語を紡ぐのも、愛の歌を歌うのも、愛の詩を吟ずるのも「必然・不可避」なわけです。美しい娘ベルにとって、醜い男の子が好きになるのが必然だった様にね。普通ならイケメンの王子様の方なのに。あ、東山彰良もこう書いてます。
「60億もの人間が血眼になって愛を探している。そのほとんどが探す場所をまちがえているか、正しい場所から目をそむけている。愛はひどい口臭や、処理のあまい女の腋や、傷つけあうだけの結婚生活のむこうにある」
ベルは正しい場所を探して愛を見つけたのでしょう。

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