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第1課 「単語」(38)辞書の引き方・「電子辞書か紙の辞書か」

「やり直しの英文法」の38回目です。前から辞書の引き方について勉強しています。今日は先ず、moveを辞書で引いて、次の英語を和訳してみましょう。
I cannot move the desk.
I won’t move from there.
辞書さえ引けば、こんな英語は簡単に和訳できると思ってるでしょ?!でも、次のような間違った答案を書く子が結構たくさんいます。さて、この答案はどこが間違っているのでしょうか?
「僕は机を動かすことができない」
「僕はここから動かすつもりはない」
え?これじゃダメなの?って思ってませんか?はい、これではダメなのです。どうしてかというと、下の move は自動詞で「動く」とか「引っ越す」の意味で目的語を取りません。つまり、「動く」や「引っ越す」で文が終わり、「何を」は必要ないわけです。 だから下の英語は「僕はここから動くつもりはない」とか「僕はここから引っ越すつもりはない」と和訳しなければなりません。一方、上のmoveは他動詞で「動かす+何を」になって、必ず目的語の「何を」が要ります。それが the desk だから「僕はその机を動かすことができない」は正解です。
どうしてこんなミスが起こるのかというと、辞書を引いたときに、ほとんどの子が一番最初に書いてある意味だけしか見ないからです。例えば、大修館書店の『プラクティカル・ジーニアス英和辞典』でmoveを引くとこうなってます。
move03
一番最初に書いてあるのが他動詞の「人が物を動かす」ですから、これを調べてところで満足してしまって、moveなら何でも「物を動かす」の意味を当てはめてしまうわけです。
同じmoveでも分で勝手に「動く」場合は動詞だし、者を「動かす」場合は動詞です。他者は「何を」で表される名詞で「動かす+何を」の語順になります。「動かす」という行為はこの「何を」を目的として行われるので、「何を」のことを「目的語」と呼びます。ほとんどの動詞が自動詞にも他動詞にもなります。だから、moveを引いたら「物を動かす」の他動詞の意味だけじゃなく、「動く」「引っ越す」「立ち去る」の自動詞の意味もちゃんと見てないといけません。つまり、先ずmove全体をざっと見渡して、英文で使われているmoveにピッタリの訳語を捜さないといけないのです。
全体を見渡すためには「電子辞書」よりも「紙の辞書」の方が便利です。というのは、電子辞書の表示画面の大きさには物理的な限界があって、全体を概観するには小さすぎます。最近の電子辞書は前より多少大きくなったとはいえ、紙の辞書に比べると一度に目に入る情報量が少なすぎますね。それに、画面をスクロールさせるのが面倒だから、最初に目に付いた語義を当てはめて終わり、という子が多いように思います。
確かに、多くの点で電子辞書は紙の辞書よりも優れています。コンパクトで軽いので気軽に持ち運べますし、スイッチ一つでネーティヴの発音が聞けます。そして、大量のデータが蓄積できるので、例文が完全文の形で多量に登録されていて、検索機能を使えば自分の捜している語義の例文を簡単に探し当てることができます。この「完全文の形で」というのがとてもありがたいことなのです。つまり、紙の辞書をコンパクトで使いやすくするには、例文を減らしたり削ったりするしか方法がありません。例えば、紙の辞書で gunを引くと、こんな短い例文が良く載ってます。
空気銃
an air gun
~をめがけて発砲する
fire a gun at~
これらは文ではなくて、文の断片ですから「例文」じゃありませんよね。一方、電子辞書の方はと言うと、大体完全な1文を収録しています。こんな具合です。
その軍艦はたくさんの大砲を備えていた。
The warship had many guns.
それでも、多義語を概観して、たくさんの語義の中から抽象的な原義を見つけ出したり、「原因→結果」の意味の広がりを見つけ出したりしようとすると、あの小さな画面をスクロールしながでは嫌になってきます。やっぱり、画面を上下に動かすのではなく、目を前後左右に動かす方が簡単ですからね。

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