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マーカ抽出法講義(27)

マーカ抽出法講義の27回目です。ここ何回か2013年度の広島大学の問4を解いてます。今回もマーカ抽出法とは関係ありませんが、設問3、4、5を考えてみましょう。
広島大学の下線部訳は、「下線部を和訳しなさい」ではなくて「下線部が表している意味を分かりやすく日本語で表現しなさい」という不思議な問題文になっています。こんな問題文だと、英文の構造を少々無視して和訳しても良さそうに思いますが、そんなことはしない方が良いでしょう。逆に、下線部に出てくる構文や文法を少しでも曖昧に訳出していると「分かりやすく」はないと言う理由で減点されると思ってください。
例えば設問3の下線部(1)ですが、ここで問われているのは否定構文の1つで「語句否定と文否定」です。あ、「語句否定と文否定」はここで一度講義しています。忘れた子は見直しておいてくださいね。
I don’t like him because he is rich.
この英語はとても曖昧な表現で、notが否定しているのが語句か文かによって次の2つの可能性があります。
彼はお金持ちだから、あたしは彼が嫌いだ。
I don’t like him, because he is rich.
あたしは彼が好きなのだけど、それは彼がお金持ちだからというわけじゃない。
I like him, but that’s not because he is rich.
上が語否定でnotはlikeを否定しているのに対して、下は文否定で not は because he is richを否定しているわけです。あ、赤本もそうですが、文法書によってnot は like him because he is rich を否定していると書いてあるものがありますが、これは「~だからといて・・・ない」の日本語に引きずられた解釈で全くの誤りです。この解釈がおかしいのは、上の英語の赤い部分を見れば一目瞭然ですよね。
もう1つのポイントは suspect の訳出です。suspect  Aなら「Aが本当だとは思わない」とか「Aを信用しない」の否定文になることがありますが、suspect that A is Bなら「AはBだろうと思う」とか「AはBだとうすうす感じている」の肯定文になる。
ボクは彼のことを信用していない
I suspect him.
ボクは彼が正しいと思う
I suspect that he is right.
この2つのポイントを頭に置いて下線部(1)を見てみましょう。
その修道女たちは他の修道女よりも長生きして、健康な生活を送ったのだけれど、それは彼女たちが全くストレスを感じなかったからというわけではないと研究者たちは考えている
Researchers suspect that these nuns didn’t live longer, healthier lives because they were never stressed.
「分かりやすく日本語で表現しなさい」ですから、「その修道女たちは長生きしたのだが、それは彼女たちがまったくストレスと感じなかったからというわけじゃない」の様に「長生きした」と肯定文で訳出します。そして、「~だろうと研究者たちは考えている」で終わらせてやります。

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