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夏のアブラゼミ 第14日目 A of Bを超キレイに訳出するには⑤

「夏のアブラゼミ」14日目です。今日からまたA of Bの訳出に戻ります。今日のには3つの of が出てきます。それぞれの of の用法を考えてキレイに訳出してみてください。辞書は引きまくってください。特に下線部の security の訳語を決めるのには、辞書に載っている security の意味を全部見て、どれがピッタリくるかしっかり検討してください。
【問題】
  People often say of their childhood, “We were poor, but we didn’t know it.” They may not be exaggerating.  But what they are really saying, I think, is that they knew who they were, they had the security of belonging somewhere.  Why else do so many of us want to go home again?  When we give ourselves to a place, we put it on, the surroundings included, as if it were our very own clothing.  We are truly “in place.”
<立教大学>
中学以来、とにかく動詞と前置詞がひっついて出てくると、「熟語」だからそのまま覚えなさい!と教師から言われ続けてきた子は、say of Aという熟語があるかも知れないと思いませんでしたか?試しにsayを辞書で引いてみてください。残念ながらsay ofなんていう「熟語」は出てきません。
辞書に載っていないんなら say of A なんか訳せない!という子はいませんか?そんな子は前置詞 of の基本的な意味を考えずに、例えば hear of A で「Aの噂を耳にする」とか、aware of A で「Aについて知っている」と記憶してきたから、覚えた以外の組み合わせが出てきたら意味が分からなくなるのです。
あ、say of their childhoodは「A of B」ではありませんよ!だってsayは動詞ですからね。前にもここ書いたように、A of BはAもBも名詞じゃないといけません。だから、この say of their childhood は of their childhood の「前置詞+名詞」がセットになった表現で、sayとの結びつきはそんなに強くないわけです。
もともとoffとofは、エフ(f)の数が違うだけの親戚語で、2つとも「分離」が原義です。「スイッチ・オフ」って、スイッチが離れている状態ですよね。そこからofには「色んな話題の中から特定の1つを引き離してきてそれ話題にすること」、もっと簡単に「それについて」とか「それに関して」の意味が出てくるわけです。これを「事柄・関連のof」と呼びます。aboutにも「事柄・関連」の意味があるので、こんな具合に2つの英文はほぼ同じ意味を表現します。
人はよく自分の幼児期について言います。
People often say of their childhood
=People often say about their childhood
次のWe were poor, but we didn’t know it.ですが、このitは「状況のit」と言って、漠然と周りの状況を指したり、今まで話題になっている状況を受けたりできます。ここでは直前にある「自分たちが貧乏だった」という状況を指していると考えられます。
僕らは(昔は)貧乏だったのだけれど、(その時は)自分たちが貧乏だなんて(ことは)思わなかった。
We were poor, but we didn’t know it.
=We were poor, but we didn’t know that we were poor.
I don’t know thatS+Vは、口語表現で「SがVするとは思わない」とか「SはVしないと思う」の意味で使えます。
パーティーに出席できないと思う。
I don’t know that I can attend the party.  (Weblio)
この英文もI didn’t know that we were poor.のことだから、didn’t knowを「思わなかった」と訳出しました。
さて、今日最初の A of B は the security of belonging です。あ、「所持品の安全」なんて訳しちゃだめですよ!今日覚えておいて欲しいのは「A of Bing」になっていたら「同格のof」で「BというA」になることです。下線が引いてあって問題化されていたら、ほぼ間違いなく「同格のof」です。こんな具合です。
朝早く起きるという習慣
the habit of getting up early
すると、問題文のA of Bingは、belong somewhereが「どこかに所属している」ですからこうなります。
どこかに所属しているというsecurity
the security of belonging somewhere
さて、securityを辞書で引いてみるとこんなに意味が載ってます。
1.「安全・安全性」
2.「安心・安心感
3.「無事」
4.「治安・保安」
5.「防衛・防御」
6.「安全保障・安全確保」
7.「警備・セキュリティー」
8.「担保・抵当」
「どこかに所属しているという×××」に上手くハマるのは「安心感」だと分かります。後は、「may-butの譲歩構文」をちゃんと意識して訳出する必要があります。こんな具合です。
あなたは気にならないかも知れませんが、でも他の人はそうは行きません。
You may not mind it, but the others do.
これと同じだから・・・
彼らが大げさに言ってるわけではないかもしれません。でも・・・
They may not be exaggerating. But
あ、what S+Vは「SがVすること・もの」だから「こと・ものwhat」と言います。これについてはまた別の機会に特集します。気になる子はここを参照しておいてください。
彼らが実際に言っていること(彼らが本当に言いたいこと)
what they are really saying
これまでのことを考え合わせると、前半の和訳はこうなります。
【全訳例】
人は自分の幼児期について「僕らは昔は貧乏だったのだけれど、その時は自分たちが貧乏だなんて思わなかった」とよく言います。彼らは大げさに言ってるわけではないかもしれません。でも、彼らが本当に言いたいのは、彼らは自分たちがどんな人間なのか分かっていて(自分が弱い人間だと分かっていて)、どこかに所属しているという安心感を持っていたと言うことだと思う。

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