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森田君の挑戦(41)

<問題>
1988年度・京都大学・Ⅲ(2)
大人になるためには、何かを断念しなくてはならない。単純なあきらめは個人の成長を阻むだけだが、人間は自分の限界を知る必要がある。単純なあきらめとは異なり、大人になるための断念は、深い自己肯定感にもとづいている。
<答案>
You must give up something in order to be adult.  You need to know your limit, though giving up without reasons prevents you from growth.  Giving up to be adult is deeply based on a sense of accepting yourself.  So it is different from giving up without reasons.
<読者への挑戦>
赤い部分の英語が間違っています。さて、どうしてそれが間違っているのか、またどうすれば正しい表現になるのかを考えてみてください。
<添削>
森田君!この問題文の日本語は薮下にはよく分かりません。人は色んな事を断念しなければならないし、自分の限界をいつも嫌というほど見せつけられるのですが、それに自己肯定感を伴ったことは薮下には1度もありません。自分の限界を突きつけられて感じるのは、強い自己否定ですよね?!逆に、常に今の自分を否定し続けるからこそ、新しい自分になれるのだと薮下は思います。一度自分を肯定してしまうと、それ以上人は変わることができなくなると思うのですがね。ま、どうでも良いことですけれど。さて、今日は「個人の成長を阻む」と、「自己肯定感」の2つの表現を勉強しましょう。
①prevent you from growing
fromは前置詞ですから、直後には名詞も動名詞も、どっちも来るような気がするのですが、prevent人fromの直後には動名詞しか来ないと覚えておいてください。いくつか例外はあるのですが、受験英作文ではprevent人from -ingしか使わないことをお勧めします。「あなたの成長を阻む」をまとめておきましょう。
あなたの成長を阻む
prevent you from growing
prevent your growth
prevent growth
この3つならどれを使ってもかまいません。でも、赤本の使っているstunt your growthはダメですね。どうしてかというと、stuntを使うと文字通り「体が大きくなるのを妨げる」の意味になってしまいます。言い換えると、「身長が伸びない」になるわけです。問題文は「精神的な成長」のことを言っているわけですから、stuntは使えないのですよ、赤本さん!
②a sense of self acceptance
「自己肯定感」を森田君はsense of accepting yourselfと英訳しましたが、こんな英語表現はありません。そうではなくてsense of self acceptanceと言います。この a sense of Aという表現は大ざっぱに次の4つに大別できます。
「①Aを感じること」
「②Aに関する感覚」
「③Aしたい気持ち、Aする気持ち」
「④Aであるという意識」
具体的には、こんな具合です。
①Aを感じること =満足感sense of satisfaction、不安感sense of anxiety、責任感sense of responsibility
②Aに関する感覚 =視覚sense of vision、聴覚sense of hearing、 臭覚sense of smell、触覚sense of touch、味覚sense of taste
③Aしたい心持ち、Aする気持ち =競争心sense of competition、冒険心sense of adventure
④Aであるという意識、Aしているという認識 =専門家意識sense of being a specialist、一体感sense of coming together
そして、森田君のようにA of Bingの同格を使うのは、「④Aであるという意識」の場合です。でも、「自己肯定感」は、自分を肯定する気持ちですから③のパターンです。ですから同格の④A of Bingは使えないわけです。あ、sense of Aing が同格表現であることは、同格のofからthatへ書き換えられることで裏付けられます。
自分には専門家であるという意識がある。
I have a sense of being a specialist.
=I have a sense that I am a specialist.
最近、乱立気味の質問サイトの中には(たとえばココ)、「sense of Aは同格じゃない」と言う先生もいますが、それは上の分類の①だけを指摘して結論づけています。これは思慮の浅い判断です。

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