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AKB47君の憂鬱(12)

<質問>
以下も、前と同じで1996年度の京都大学・大問Ⅰの英文からの抜粋と、その部分の赤本の和訳です。
 I read the story over and again, as if it might change, and at its new end explanation would erupt from its pages.  But the story’s dire conclusion―the blanket disappears―left me trying to understand why it made sense and didn’t make sense. Why couldn’t she cut out the hole?
 私はその話を繰り返し読んだ。まるで読み返せば話が変化して、その結末についての新たな説明がページから湧きでてくるかのように。だが、毛布がなくなってしまうという、その話の悲惨な結末のせいで、私はどうしてこの話が意味をなしているのに、意味をなさないのかを突き止めようともがくばかりだった。少女はなぜ穴を切り取ることができなかったのか。
僕には赤本の「この話が意味をなしているのに、意味をなさない」の訳文が論理的におかしいと思うのですが、薮下先生はどうでしょうか。納得の行く説明をお願いします。
<回答>
昔、大喜利が流行っていた頃、「うどんのようでどんでない、そばのようでそばでない」なんてのがありましたね。このように「Aのようだけれども、実際はAではない」なら分かるのですが、赤本の「AなのにAではない」 は、そのままでは論理的におかしな文だと薮下も思います。これはどうしてかというと、どんなときに納得できて、どんなときには納得できないのかの条件が抜け落ちているからです。ここで著者が言いたいことは、「毛布の穴」という忌避すべきものをなかったことにするためにそれを切り取るのは目的としては納得できるのだけれど、そうすることによって大切な毛布自体がなくなってしまうことは結果としては納得できないということです。だから、省略なしの英語にするとこうなります。
この話は目的としては納得できますが、結果としてはとても納得ができません。
The story made sense from the standpoint of the purpose, and didn’t make sense from the standpoint of the result.
そういうわけで、この文は「彼女はなぜ忌避すべき穴をなくすことができなかったのでしょうか」で終わっているわけです。つまり、穴をなかったことにするという目的は正しいのに、なせ結果がついてこなかったのだろうかと言っているわけです。でも、赤本はそこまで考えずに「意味をなしているのに、意味をなしてない」と直訳しているので、君はそこに違和感を持ったのだと思われます。AKB47君!これで納得できましたか?

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