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AKB47君の憂鬱(5)

<質問>
以下は1998年度の京都大学・大問2の英文からの抜粋と、その部分の赤本の和訳です。  
(1)If the patina of the entire piece is a uniform color, be wary!  The finish should be uneven, worn wherever it would have been rubbed by hands, backs of knees, shoulders and dust rags as a part of normal use and care.  It should be darker where rags and hands couldn’t reach or where the wood was protected from the elements.  Check the back or underside of the piece in question, which would have been left in its natural state―neither stained nor varnished―when it was made.  Over time, this untreated, unfinished wood will have oxidized. Its surface will be dark, but if you scratch it gently with a fingernail, you’ll see the wood is appreciably lighter underneath.  If the dark color penetrates below the surface, this may indicate that the wood has been stained or treated with chemicals.
 家具全体の古色が均一の色であればご用心を!普通に使用したり、手入れをしたりする際に、手や膝の裏や肩や雑巾でこすられたところはどこもすり減っているために、表面のつやにムラができているはずだ。雑巾や手が届かないところ、木が自然の力から守られたところは、他のところより色が濃いはずだ。問題の家具の背板や底板を調べてみると良い。そこは、その家具が製造されたときには自然のままの状態にしてあっただろう―つまり着色もニスも施されていないだろう。時代を経ると、この未処理で仕上げ塗りのない木は酸化しているだろう。その表面は色が濃いが、爪でそっと引っかくと木の下地は明らかに表面より色が薄いことが分かるだろう。もし色の濃さが表面下まで染みこんでいれば、それはその木が着色されているか、化学薬品で処理されていることを示す。
これもちょっと細かいことなのですが、赤本はThe finish should be unevenのshouldを「きっと~のはずだ」という著者の推量を表すと言ってます。そして、次に出てくるit would have been rubbed by hands~のwouldも過去の事柄に対する推量で「~だっただろう」と説明しています。もうちょっと先にもIt should be darkerとwhich would have been leftが出てきて、これも「推量」だと説明しています。質問ですが、同じ「推量」の意味を表すこのshouldwouldはどこが違うのでしょうか?どういう場合にshouldを使い、どういう場合にwouldを使ったらよいのかよく分かりません。
下線部からは外れているのですが、その次の英文にunfinished wood will have oxidizedという未来完了があります。これを間接話法にすると時制の一致でunfinished wood would have oxidizedになると思うのですが、そうすると、「過去の事柄に対する推量」のwould have been rubbedと、未来完了を間接話法化たwould have oxidizedは同じ「would have+過去分詞」なのに、「過去の事柄に対する推量」だったり「未来完了文の時制の一致」だったりするのでしょうか?
<回答>
AKB47君!京都大学の過去問について質問し続けているところをみると、センター試験で770点以上得点できたのですね!良かったね!それじゃあ、あと1ヶ月頑張っていきまっしょい!
さて、「推量」の助動詞についての質問ですが、これにちゃんと答えるのは結構厄介です。というのは、その英語が使われている時代や国によって違ってくるからです。例えば、ご質問の英文を現代米語では、「推量」のshouldやwouldなんか使わずに、副詞probablyを使ってこんな風に表現します。
普段使ったり手入れをしたりする時に、手や膝の裏や肩や雑巾でこすられたことろはどこもすり減って、家具の表面にはムラがあるはずです。
The finish probably is uneven worn wherever it probably was rubbed by hands, backs of knees, shoulders and dust rags as a part of normal use and care.
このように副詞probablyを使うと、shouldとwouldの違いはなくなって、2つは全く同じ「推量」文になるわけです。違ってるのは、お客さんの目の前に家具があるので、実際に「」その家具の表面にムラがあるかどうか確認ができるような推測には現在形が使われていること。一方、その家具を前に所有していた人に確認することはできないので、それを「」どのように使っていたかどうかハッキリとは分からない推測には過去形が使われていることです。
逆に言うと、shouldとwouldの間の違いも、推定される内容の確実性によるものと考えても良いわけです。つまり、shouldの方がwouldよりも推定される内容の確実性が高いわけです。確実性の高低については、前にここで説明したので見直しておいてくださいね。
でも、wouldよりもshouldやought toの確実性が高いのは当たり前で、shouldやought toは実際に確認可能な「現実」に対して使いますが、wouldはもう確認するのが不可能なので頭の中で「妄想」するしかない様な場合に使います。つまり、このwould have beenは仮定法のなれの果て、「仮定法クズレ」なわけです。そして、「仮定法クズレ」も「推量」であることに変わりはないのです。覚えてますか?現在形で書かれている文章に突然would、could、mightが出てきたら、「もしかすると」、「やろうと思えば」「できることなら」を当てはめて見ればよかったですよね。問題文のwouldもまさにこの「もしかすると」なわけです。このことはここ、「Ifを使わない仮定法」で説明しました。忘れた子は見直しておいてください。
もしかすると、家具の表面は手や膝の裏や肩、それに雑巾でこすられたかも知れない。
It(=The finish) would have been rubbed by hands, backs of knees, shoulders and dust rags.
もうお気づきでしょうが、薮下は「現在の事柄に対する推量」のwill、「過去の事柄に対する推量」のwouldという分類はとても非現実的だと思っています。実際に、「現在の事柄に対する推量」のwillはイギリス英語で多く用いられていますが、現代米語ではほとんど使いません。こんな具合です。
あれはあながた乗る列車でしょう。
That will be your train.(英)
=That’s your train.(米)
彼女はそこにはいないでしょう。
She won’t be there.(英)
=I don’t think she is there.(米)
「過去の事柄に対する推量」は、上のwillがwouldになるだけで、would have+過去分詞の形になることはありません(あっても非常に希です)。だから赤本の説明はちょっと乱暴だと薮下は考えます。
彼女が死んだとき、彼女は50歳ぐらいだったろうと思う。
I suppose she would be about fifty when she died.
「未来完了文の時制の一致」を含めたwould have+過去分詞については、次回説明することにします。

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