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Vintageはクソ参か?!(35)

またまた更新が遅くなってごめんなさい。新学期の波に上手く乗れない状況です。さて、今回から7章「分詞」の解説を見てゆきます。まず、Section61「主格補語の分詞」です。190に「隠れたYouとseatの関係に注目」というのがあります。こんな具合です。
remain Cで「Cのままである」という意味。命令文なので主語が現れていないが、隠れた主語Youとseat「~を座らせる」の間には「あなたが座らされる」という受動関係が成立するので、過去分詞③seatedが正解。
この説明を読んで、理解できましたか?だって、「あなたが座らされたままであれ」と言ってるわけでしょ?さっぱり分かりません。
seatは「シルバーシート」でお馴染みの、中学生でも知っている単語です。あ、silver seatは和製英語で、普通はpriority seatingと言います。そしてseatは前にも薮研で勉強した「させる系の他動詞」です。
「させる系の他動詞」はinterestを考えると簡単でしたね。こんな具合です。
私は英語に興味を持っています。
I am interested in English.
英語は面白い。
English is interesting.
interest自体は「興味を持たせる」の意味の動作動詞です。でも、日本語には interest のような「~させる」という動詞がありません。だから、interestの受け身を「興味を持たされる」と日本語で考えてはいけないのです。Vintageの「あなたが坐らされる」がよく分からないのはそういうわけです。日本語にない表現なのですから当然です。
そうではなくて、させる系の他動詞が「人is -ed」になると、受け身なのに人の心の状態を表す進行形の訳語になります。be interestedが「興味を持っている」になってますね。ここがとても重要です!なぜなら、「座っている」という状態と、「座る」という動作とては、全く別の表現だからです。こんな具合です。
私は椅子に座っていました。
I sat on the chair.
I was seated on the chair.
私は椅子に座った。
I sat down on the chair.
I seated myself on the chair.
ほらね!Vintageの解説では「動作」と「状態」が区別できません!だからVintageはクソ参なのです。そして、命令文にすると、「動作」でも「状態」でもどちらでもOKです。こんな具合です。
座ってください。
Please sit down.(動作)
Please be seated.(状態)
Please have [take] a seat.
摂南大学の問題はこの「Please be seated」のbe動詞がremainに入れ替わっただけです。A remain BはA is Bと同じ第2文型でしたね。

Vintageはクソ参か?!(34)

新年度直前でちょっとバタバタしていて、なかなか更新できませんでした。気が付くと、トップ記事にたくさんのコメントがぶら下がっていて、ちょっとびっくりしています。もうちょっと待っていてくださいね。必ず質問にはお応えします。
さて、今回もVintageの動名詞のところを見てみようと思います。Section58の181の説明が舌足らずです。せっかく問287の「as soon as SV」を参照させたのだから、問291の「S had no sooner done~than S did」にもリンクを張って欲しかったですね。
僕が家を出るとすぐに雨が降り出した。
As soon as I left home, it began to rain.
On my leaving home, it began to rain.
No sooner had I left home than it began to rain.
「AするとすぐにBした」には、AとBとが同時に起こったと発想する表現(同時表現)とAのすぐ後にBが起こったと発想する表現(時間差表現)の2つがあります。同時表現が①と②、時間差表現が③です。薮研の解説にリンクを張っておきました。是非、参照してみてください。
あ、それから薮研の「コメント」機能ですが、質問をコメントで投稿したいとき、どの記事にぶら下げてくれてもかまいません。そして、コメントを投稿しても、すぐには公開されることはありませんから安心してください。薮下が投稿者の許可を得て公開を「承認する」ボタンを押さないと、投稿されたコメントは画面には現れません。それでも不安なら、yabukenmail@gmail.comまでメールしてください。対応します。
そして、薮研右下には「検索窓」があります。ここに知りたいことを入力してfindボタンを押してみてください。大体のことはそれで解決します。

Vintageはクソ参か?!(33)

今回もVintageの動名詞のところを見てみようと思います。薮下にはSection58の180の説明が気に入りません。こんな感じです。
180●feel like doing「・・したい気がする」(=feel inclined to do / want to do / would like to do)
本問はto make him feel inclined to cry.と書きかえられる。
先ず、want to do は子供が「したい!したい!したい!」と言ってるのと同じです。こんな具合です。
そこへ行きたい!
I want to go there!
これは自分の欲求をストレートに(直接的に)表現しています。一方、feel like doingを使うと、want toよりも自分の欲望をやわらかく(間接的に)表現できるので「したいなあ」とか「したい気分だね」くらいの意味になります。
そこへ行きたいなあ。
I feel like going there.
さて、次のwould like to doですが、このwouldは仮定法のwouldです。
できることならそこへ行きたい。
I would like to go there.
だからこれは「もしできることならそこへ行きたい」くらいの意味になります。そして、want to doやfeel like doingと比べると、とても丁寧な表現になるわけです。というわけで、表現の大人っぽさを不等号で表すとこうなります。
want to do < feel like doing < would like to do
ま、ここまでは「今それがしたい」と思う度合いが違うだけですから、3つの表現が全く等しいわけではありませんが、同じ「今それがしたい」という仲間に含まれています。でも、feel inclined to doはそうではありません。これを等号で結んではいけません。
inclinationは「性癖」です。つまり、行動に表れる傾向や性格です。だから、inclinedを「今それがしたい」という表現には使いません。「今それがしたい」じゃなくて「性格的にそうしたくなる」と言ってるわけです。こんな具合です。
悲しい映画を見ると、泣きたくなる。
I feel inclined to cry when I see sad movies.
一方、feel like doingは「今それがしたい」ですからこうなります。
仕事が忙しくて、泣きたい気分だ。
The jobs I have to do are killing me. I feel like crying.
Vintageの著者は「したい」で括ってしまい、feel like doing = feel inclined to doだとやってます。まったくのクソバカタレです。やっぱりこの問題集を使っても、英語ができるようにはならないですね。
あ、それからもう1つ。feel inclined to doは口語表現ではありません。書き言葉です。その意味でも、この等式は成り立ちません。日本の英語教育の未来は暗いね。小学校からこれに類似した等式を教わるんだから!まったくやってられないよね。友人で、大勢の小学生に英語を教えてる奴がいるのだけれど、来てる子の中で誰1人として英語ができるようになった子はいなと言ってます。みんな、英語が嫌いになっただけだって!それでも、大人は喜んでるそうです。バカみたいな話です!

Vintageはクソ参か?!(32)

先月の末にインフルエンザでダウンして、すっと体調がすぐれませんでした。その上に、学年末テストの成績処理が重なって、まったく更新どころではありませんでした。でも、昨日やっと採点も終わって、微熱もとれたので、久しぶりに「クソ参シリーズ」を更新できます。それに、シッシーの日本語にも時間をかけることができます。
今回もちゃんとVintageについて書きます。またウソを見つけました。「Section057(in)doingを用いる表現」で、「be busy (in) doing「・・するのに忙しい」のところでVintageの著者はこう書いてます。
+プラス
「be busy with A「Aで忙しい」という表現もあるい。本問はThey are very busy with their homeworkとしても良い。
以下は薮研の「前置詞が省略されているから動名詞のing」のところで載せた例文です。
午前中一杯をあたしはパーティーの片付けをして過ごした。(従事・従属のin)
I’ve spent all morning [in] cleaning up after the party.
あたしは英語で手紙を書くのに苦労した。(視点・観点のin)
I had difficulty [in] writing a letter in English.
I had trouble [in] writing a letter in English.
過去のことを気にしても無駄だよ。(視点・観点のin)
There is no use [in] worrying about the past.
There is no point [in] worrying about the past.
こう見ると、確かに「従事・従属のin」や「視点・観点のin」が省略されることが多いのがわかります。でも、いつもinばかりが省略されるわけではありません。こんな具合です。
全力で頑張らない人は嫌いです。「理由のfor」
I hate anyone [for] not doing his or her best.
僕は落ち葉を掃除するのに忙しかった。「理由のwith」
I was busy [with] sweeping up the fallen leaves.
省略されるのが「理由・原因のfor」だったり「理由・原因のwith」だったりします。そしてbusyと仲の良いのは「従事・従属のin」ではなくて「理由・原因のwith」だというのが分かります。そしてVintageが書いてるような英語はありません。
彼らは宿題で忙しい。
They are very busy in their homework.(×)
だから「be busy with Aという表現もある」んじゃなくて「be busy with Aと言う表現しかない」のです。
ちなみに、次のは「目的のfor」です。中学の時に丸暗記をしたgo -ingも前置詞の省略なんです。(←訂正しました)
僕は父とよく釣りに行ったものです。
I used to go [for] fishing with my father.

Vintageはクソ参か?!(31)

今回はちゃんとVintageについて書きます。結果の不定詞でnever toが扱われていないこととか、両方とも名詞用法なのに設問120と134を区別する理由が分からないなど、気に入らないところがたくさんあるのですが、目を瞑ります。ここではSection047「完了不定詞」の「しっかり整理007」に突っ込みを入れようと思います。
しっかり整理007
(1)seemとVが同じ時の場合→to doを用いる
It seems that he is ill(現在+現在)=He seems to be ill.
It seemed that he was ill.(過去+過去)=He seemed to be ill
(2)seemよりもVが前の時の場合→to have doneを用いる
It seems that he was ill(現在+過去)(=He seems to have been ill.
It seems that he has been ill.(現在+現在完了)=He seems to have been ill.
It seemed that he had been ill.(過去+過去完了)=He seemed to have been ill.
*Vが過去形のとき現在完了形のときでは、to have doneという同じ形になることに注意。どちらの意味になるのかは、文意から判断しなければならない。
先ず、「seemよりもVが前の時間の場合」に「現在+現在完了」が分類されているのがダメです。そして、「Vが過去形のときと現在完了のときでは、to have doneという同じ形になることには注意」というのがイケません。
彼は今日まで1週間ずっと調子が悪いみたいだ。
It seems that he has been ill for a week.
この英語は正しい英語です。でも、これを「しっかり整理007」の様にイコールでは結びません。
彼は今日まで1週間ずっと調子が悪いみたいだ。
It seems that he has been ill for a week.
He seems to have been ill for a week.
どうしてかというと、seems to have beenと聞くと、ネイディブはこちらの方を思い浮かべるからです。
彼は前は調子が悪かったみたいです。
It seems that he was ill.
=He seems to have been ill.
つまり、「現在+現在完了」は「seemよりもVが前の時の場合」ではなく「seemとVが同じ時の場合」だとネイティブたちは考えているわけです。だから、「どちらの意味になるのかは、文意から判断しなければならない」なんてことは言えないということです。だって、現在基本形も現在完了形も、どちらも同じ現在形の仲間なのですから当然です。もし「彼は今日まで1週間ずっと調子が悪いみたいだ」と言いたいのだったら、He seems to have been ill~を使わずにIt seems that he has been illをネイティブは使います。
言葉は算数ではありません。だから「しっかり整理007」の様には整理できないということです。前回の「イチから鍛える英語長文500」も、今回のVintageも、横井君の指摘でした。横井君!君はなかなか頭が良いですね!

イチから鍛える英語長文500もクソ参?(30)

今回は『イチから鍛える英語長文500』を見てみようと思います。前回の進研模試も、今回の学研の参考書も、子供たちの質問から発覚したミスです。いつも薮下がミスを見つけようと躍起になっているのでは決してありません。誤解のないようにしてくださいね。見ちゃったら、知らない振りができないだけです。
1.アメリカ人とヨーロッパ人の価値観の違いと英語のあり方
P.113 「構文解説」
At work here may be the shared use of English covering over more profound differences in values and attitudes, masked by formal vocabulary.
CVSの倒置の語順となっている。「前置詞+名詞」は主語にならないということから”the shared use of English”が主語だと見抜ける。普通の語順に戻すと”The shared use of English may be at work covering over…”となるが、S is at work doing(-)”は「Sが影響して~している」という意味を表す。”masked~”の部分は分詞構文だが、maskされるのは”more profound differences”であり、この文の主語”the shared use of English”ではないという点で、イレギュラーな分詞構文となっている。
前半の倒置の説明は問題ありません。書いてある通りです。ま、「見抜く」ほどのことではないと思うのですがね。いけないのは後半です。先ず、S is at work doing(-)は「Sが影響して~している」という意味を表すというのがダメです。これを書いた先生は-ingを現在分詞だと勘違いしているみたいですね。だから「~している」という訳語をつけてしまった。これはまったくアホな勘違いです。この英語には「視点・観点のin」が省略されているだけなのにね。こんな具合です。
職業を考える点において、もらえるお金が影響している。
The factor of money is at work [in] considering an occupation.
これを「もらえるお金が影響して、職業を考えている」なんて和訳してはいけません。あくまでA is at work in Bは「Bの点において、Aが働いている・影響を与えている」です。これは薮研のここでも説明した「前置詞が省略されているから動名詞」のパターンですね。
ま、このエラーは大したことはありません。完全に間違っているのは次の「“masked~”の部分は分詞構文だが、maskされるのは”more profound differences”であり、この文の主語”the shared use of English”ではないという点で、イレギュラーな分詞構文となっている」という所です。これは真っ赤なウソです。
分詞構文で省略される主語は「主節の主語」のthe shared use of Englishじゃないといけません。そうでないと省略できません。だって、読む方がそう期待して読むのですからね。まさかmore profound differencesが主語だなんて、何を言ってるのでしょうか?!英語教師ならここで、これが分詞構文ではなくて、タダの関係代名詞の非制限用法で、そのwhich areが省略されていると見抜けないといけません!こんな具合です。
価値観や考え方の大きな違いを分からなくするという点で、世界中の皆が英語を使っていることが影響している。そして、その違いは皆がルール通りに英語を使っていることによって(も)覆い隠されている。
At work here may be the shared use of English covering over more profound differences in values and attitudes, which are masked by formal vocabulary.
これを「イレギュラーな分詞構文だ」と断言できる神経が薮下には分かりません。多分この先生は、自分が分からないものは何でも「イレギュラー」だと説明してきたんじゃないですか?分詞直前の「関係代名詞+be動詞」が省略されることは、中学生でも知ってるただの接触節です。決してイレギュラーな分詞構文ではありません。こんな具合です。
英語で書かれた本
a book which is written in English
=a book written in English
ま、この文脈でwhich areを省略するのは「悪文」だとは思いますが、これを「分詞構文」だと説明するのはただのバカです。子供たちの話では、こんな本がネットでは分かりやすいと人気だそうです。そのことが薮下には全く理解できません。こんな本で勉強して、本当に英語が分かるようになるのでしょうか?だって、説明に困ったら何でも「イレギュラー」なんでしょ?!それに第1章からこれなのですから、先は推して知るべしです。さらに、これって河合塾の「やっておきたい英語長文300、500、700」のパクリじゃないのですか?どうせパクるのなら、オリジナルよりも良いものを作りなさい!

Vintageはクソ参か?!進研模試はクソ模試か?(29)

今日はVintageの解説ではなくて、進研模試の問題を見てみようと思います。これは「2017年度・高2学力テスト・総合学力記述模試・1月」という進研模試です。薮下が「あれ?」と思ったのが【必修問題】4 です。こんな具合です。
‘Foreigners think we [Japanese-trained wrestlers] are just big bullies. In the stable, you are broken down physically and mentally. But they only do this to new wrestlers because they see a future in you. Then they start again from the beginning to build you back up. Most of us who come here from America think they can change the sport. But it’s not like that. You have to change yourself into the sport.’
外国人は、私たち(日本で訓練された力士)は、単にでかい暴れ者だと考える。相撲部屋では、体も心も打ち負かされる。しかし、彼らが新弟子にこれをするのは、(彼らには)ただ将来性が見えるからです。それから彼らは新弟子を最初から鍛え直し始めるのだ。アメリカ出身の私たちのほとんどは、自分たちがそのスポーツ(=相撲)を変えることができると考えている。しかし、そのようにはいかない。自分自身を相撲に合わせて変えていかなければならない」
これはハワイ出身の外国人力士である曙が外国から来た新弟子たちに言ってる言葉です。Foreignersは当然「日本人」です。それがtheyで受けられています。 だから、上の赤い部分はこうしないと意味が通じません。
アメリカ出身の私たちのほとんどは自分たちが相撲を変えることができる思っている。
Most of us who come here from America think [that] we can change the sport.
だって、theyにすると「日本人が相撲を変えることができる」の意味になってしまいますからね。文中でyouと言われているのは、設問6にも出てくるnew American wrestlersです。こんな具合です。
設問6 次のQuestionに対するAnswerとなるように、空所に入れるのに適当な内容を英語で補え。
Question: What does Akebono think new American wrestlers have to do in their stable?
Answer: He thinks that they [ have to change themselves into the sport / must change themselves into sumo ] instead of thinking they can change sumo.
問題文中ではnew American wrestlersをtheyで受けてますが、曙の発話の中のtheyはあくまでも日本人です。この作問委員は問題文中のtheyと曙の発話中のtheyを混同してますね!そして、問題文が間違っている以上、それを問題化しているこの設問は成立しません。前にも同じことがあったのを思い出します。やっぱり進研模試はクソ模試ですね!もう止めたほうがいいんじゃないですか?

Vintageはクソ参か?!・東進はクソ塾か?!(28)

今回はVintageではなくて東進ハイスクールの和訳を見てみようと思います。ジュンペイ君が今和訳に取り組んでいるのが、2016年度のセンターの図表問題です。彼の英文にはたくさんの書き込みがあって、コンマやコロンが潰れてしまって見えないので、東進ハイスクールのホームページから問題文をダウンロードして英文を確認することにしました。ついでに、解答・解説も読んでみたのですが、ちょっとすごいミスを見つけてしまいました。
2016年度センター英語・問4
The US domestic market receives orange imports from various countries and regions. Among the major suppliers, Mexico is a longtime source. Hover, due to the strong US demand for fresh oranges throughout the year, the Southern Hemisphere countries have also become major suppliers, especially during the summer months when domestic navel oranges are not available. Australia was the first such country, starting in the early 1990s after it obtained permission from the US government to export its navel oranges there. Australia was followed by south Africa in the late 1990s, and most recently by Chile as well.
合衆国の国内市場は、様々な国や地域からオレンジを輸入している。主な供給国の中で、メキシコは長期にわたる輸入元である。しかし、年間を通じて合衆国の新鮮なオレンジに対する需要が高いために、特に国産のネーブルオレンジがとれない夏の数ヶ月間は、南半球の国々も主だった供給国になっている。オーストラリアはそのような国の一番手で、1990年代初期の輸出開始に先立って合衆国政府からネーブルオレンジを合衆国に輸入する許可を得ていた。オーストラリアに続いて、1990年代後半には南アフリカが、そしてごく最近にはチリも加わった。
先ず、こんな和訳をしておいて、平気でいられる神経を疑います。だって、「輸出開始に先立って許可を得てい」なかったら密輸じゃないですか?!文脈からそんな内容がここで述べられているはずがありません。ハッキり言って、こんな和訳をして何の違和感も感じないのは、ただのバカです。この和訳の失敗は、to export its navel oranges thereをpermissionに掛けてしまってることです。こんな具合です。
自国のネーブルオレンジを輸出する許可
permission to export its navel oranges there
こうすると、付帯状況分詞構文(以下、付分)のstartingが「始まった」という意味の自動詞になってしまいます。だって、startの目的語がなくなってしまいますからね。そうじゃなくて、他動詞「始めた+何を」じゃないと意味不明です。だったら、to export its navel oranges thereをstartingにつなげないといけない。こんな具合です。
オーストラリアは自国のネーブルオレンジを(合衆国に)輸出し始めた
starting to export its navel oranges there
付分の主語と時制は、前の文と一致するので、こうなります。この下線部の面白いのは、動詞startと目的語to exportが離れているところ。これに気が付かないなら、英語を教えない方がいいと思います。
林先生は嫌いじゃないですが、東進で勉強しても、英語ができるようにはならないでしょうね。東進はクソ塾か?!ということです。模範解答を付けておくと、こうなります。東進さん!訂正しておいた方がいいと思いますよ。あ、もしかして赤本が間違っていて、それをコピーしたということでしょうか?まさかね!
オーストラリアはそのような国の一番手で、1990年代初期、合衆国政府から許可を得た後に、自国のネーブルオレンジを合衆国に輸出し始めた。

Vintageはクソ参か?!(27)

前回からVintageに載っている128の説明について考えています。
メアリは一緒に働きやすい。
It is easy to work with Mary
形式主語Itの真主語はto work with Maryですから、「メアリと一緒に働くこと」をeasyだと判断しているのが分かります。この easy は「物事」の判断ですからルール通りです。
メアリは一緒に働きやすい。
Mary is easy to work with.
でも、このように「人のMary」を主語にすることはルールに違反するはずですが、この英語は正しい表現です。どうしてかというと、次の条件を満たしているからです。
①不定詞句の末尾に人主語を入れて文が成立する
②easy to work withが「物事の判断」から「人の性質」になる
それではいくつか例を挙げて①、②の条件を満たしているかどうかみてみましょう。
⊿彼はだまされ易い。
He is easy to deceive.
①→to deceive him
②「だますのが簡単」ではなく「(話者から見て)だまし易い→(彼は)だまされ易い」
⊿彼は手強い相手だ。
He is tough to beat.
①→to beat him
②「打ち負かすのが難しい」ではなく「手強い」
⊿彼女は頑固な性格だ。
She is difficult to please.
①→to please her
②「喜ばせるのが簡単」ではなく「頑固だ」とか「頭が固い」
⊿彼女は話しかけやすい人だ。
She is easy to talk to.
①→to talk to her
②「話しかけるのが簡単」ではなく「話しかけやすい」
ですから、前回も書いたように「(メアリーは)一緒に働くのが簡単である→働きやすい」と発想すること自体が誤りなわけです。あ、不定詞句の末尾に主語を入れて文が成立するのは、「物主語」でも同じです。こんな具合です。
⊿この問題を解くのは僕には簡単だ。
This problem is easy for me to solve.
→to solve this problem
⊿このペンは僕には書きにくい。
This pen is difficult for me to write with.
→to write with this pen
「快不快・難易・安全危険・不可能の意味の形容詞」をまとめておきます。これはVintageの「整理して覚える014」<A is +形容詞+to do>の形で用いられるおもな形容詞と同じですが、Vintageは「整理して覚える009」も同じ形で用いられることに気がついていないのがおバカですね。
「難易」difficult, hard, tough ⇔ easy
「危険・安全」dangerous ⇔ safe
「快不快」comfortable ⇔ uncomfortable
「不可能」impossible

Vintageはクソ参か?!(26)

今回はVintageに載っている128の説明について考えます。先ず「メアリーは一緒に働くのが簡単である」という日本語がいけません。
▲「(メアリーは)一緒に働くのが簡単である→働きやすい」という文意が英文の骨格となる。「メアリーと一緒に働く」はwork with Mary。そのMaryが主語になっている点に注意。127で学習した形容詞の限定をする副詞用法だが、127と違い、前置詞withが文末に残る点に注意。
「メアリーは簡単だ」という日本語はありません。なぜこの日本語が間違っているかというと、「簡単だ」はあくまで「メアリーと一緒に働くこと」を判断した形容詞であって、メアリーを判断したものではないからです。分かり易く説明しようという著者の気持ちは分かりますが、ウソを言ってはいけません。
そもそも「快不快・難易・安全危険・不可能の意味の形容詞」は物事に対する判断を表現するときに使います。こんな具合です。
この問題を解くのは僕には簡単だ。
This problem is easy for me to solve.
=It is easy for me to solve this problem.
「問題」に対して「簡単だ」とか「難しい」という判断を下すのであれば、それは正しい表現です。普通は人に対して「簡単だ」とか「難しい」とは言いません。そして、128のように前置詞を文末に残したいのなら、こうなります。
このペンは僕には書きにくい。
This pen is difficult for me to write with.
=It is difficult for me to write with this pen.
やっぱり「このペン」に対して「簡単だ」とか「難しい」という判断を下しています。どちらも形式主語で書き換えることができます。でも、人を主語にして人に対する判断にしてはいけません。こんな具合です。
この問題を解くのは僕には簡単だ。
I am easy to solve this problem.(×)
このペンは僕には書きやすい。
I am difficult to write with this pen.(×)
でも、「人」に対してeasyやdifficultが使える場合が例外的にあります。それがVintageの設問128なのです(それさえVintageは説明していません)。こんな具合です。
メアリは一緒に働きやすい。
Mary is easy to work with.
=It is easy to work with Mary
形式主語Itの真主語はto work with Maryですから、「メアリと一緒に働くこと」をeasyだと判断しているのが分かります。このeasyは「物事」の判断ですからルール通りです。でも、Maryを主語にすることはルールに違反するはずです。では、どういう場合にこのルール違反が容認されるのかというと、次の条件を満たす場合です。
①不定句の末尾に人主語を入れて文が成立する
②easy to work withが「物事の判断」から「人の性質」になる
長くなったので、続きは次回です。